令和元年6月議会において、附属機関を設置して欲しいという請願を審議しました
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平成31年(令和元年), 議会の活動報告
私は、この請願の紹介議員になり、各議員に対し、採択に至るよう 何とか理解してもらいたく、議論に参加しましたが、賛成少数により不採択となってしまいました。
この請願は、議会運営委員会に付託され、その場で請願者に対する質疑、そして議員間討議を相当行いました。しかし、附属機関は執行機関にしか置くことができないという、従来の古い考え方から脱けきれない議員の意見が目立ちました。
委員会においても、私が賛成討論を、そして、片岡議員が反対討論を行いました。
そして、最終日の本会議において、再び討論を行いましたので、その要約を掲載しておきます。
まず、討論は、反対討論が先に行われます。
片岡議員の反対討論
請願事項には、北部、仙奈、あゆみの家の統廃合を具体化していくうえで、市議会に土地選定の前に人権保育専門の有識者を中心に保育専門家、障がい児保育の実践者、公立保育園の保育士、通園中の保護者に限定しない幅広い世代、性別の市民を含んだ多様な代表者で構成した市民本位の附属機関の設立を求めるとあるが、そもそも議員は今挙げた方々から、その方々がお持ちの知見を十分に伺い、議案に反映させていくことが責務と考える。よって、附属機関を設立する前に議会としての役割を果たさなければならないと考える。また、現在、議会には、「公共施設再配置検討協議会」が設置され、特別な知識が必要な場合はその協議会の中で有識者の意見を伺えば機能すると考える。その機能と責務を十分議論し、設立の基準の設定が必要と考える。
以上のことから、附属機関の設立は現段階では必要ないと考えるため、この請願に反対する。
私の賛成討論
この請願は、従来からの憲法解釈や地方自治法の規定によるものではなく、そのことを想定していなかった自治基本条例や議会基本条例をベースに、そして市民参加の発展の中で、市民自治を問い直す請願です。
まず、議会の附属機関という言葉に対し、誤解がありました。地方自治法を根拠とする執行機関に設置することができる附属機関から思考が逃れられない状況がまだ続いています。
全国的にみて、附属機関という用語で議会基本条例に明記しているのは、三重県議会、調査機関という用語で規定しているのは四日市市議会など数市と数少ないわけですが、「京都市会情報公開審査会」のように、議会の情報公開などで第三者機関を設けたり、政治倫理の関係で、議員以外の第三者機関で審理してもらったりという、実質的な附属機関の例は多くあります。
議会に設置できるか否かについて、附属機関という言葉をもっと広義にとらえる必要があると訴えてきましたが、昨日の議会運営委員会においてさえ、委員長が「自治法で禁止されている」と言っているレベルです。
さて、テクニック的な議論とは別に、片岡議員は、附属機関を否定するものではないが、この請願については、公共施設再配置検討協議会という組織があり、そこで、議員が市民の声を聴き議論すればよいから、この個別の附属機関の設置は必要ないと、言います。
それは、全く逆です。
昨日の委員会の中で、「執行機関の附属機関が、真の市民参加になっていないこと。つまり、議事録を改ざんし、懇話会がいつの間にか諮問・答申をする附属機関に変容してしまって、結局参加していた市民がだまされたというようなものであったことを、市民が垣間見てしまった以上、救いを議会に求めるのは当然ではないか」と私が説明したとき、片岡議員は、「そのような状況であれば議会を頼るしかない」と歩み寄ってくれました。
もちろん、議員として公共施設再配置検討協議会で自分の支援者を中心とした市民の意見を聞きながら真剣に議論することは、必要です。
しかし、市民が議会に対し行うこの請願という行為は、市民による政策提案であると議会基本条例で位置付け、議会に対する市民参加、政治参加の手法の一形態であります。選挙によって選ばれたわけですが、投票した市民は、すべて投票した議員と同じ考え方ではないし、ましてや白紙委任として信託したわけでもないはずです。ですから、市民本位の政治を成熟させていくためには、色々な手法やツールを機能させていく必要があるのです。
議会サポーター制度もその一つです。広い意味での議会に附属する機関です。執行機関の附属機関が、真の市民参加になっていないこと。つまり、議事録が削られ、もとの録音テープも出てこない、そんな会議体であることを市民が体感してしまった以上、さっきも言ったように、そうではない、会議体を議会に求めることは妥当だと考え賛成いたします。
さて、片岡議員の反対討論は、よく読むと、反対になっていないことに気がづくはずです。簡潔にまとめると、「まずは議員は議員としての役割を全うすることが大事でしょ。それをしてから附属機関を設置する議論をしましょうよ。」ではないでしょうか。
そうなんです。彼は、附属機関を議会に設置すること自体には反対していないのです。他の組織や手法があるでしょ、と言っているのです。
確かに、委員会の中で他の議員が指摘するように、地方自治法には、知見の活用や参考人招致、公聴会の開催といった、市民や専門家の意見を聞く手法が用意されており、それを使いこなせていない現状があります。
しかし、それらの手法と主権者たる市民を中心とし、識見者や専門家、実践者も交えた多様な機関で審議をするという手法は、根本が、質的な相違があります。地方自治法は、執行機関に附属機関を置くことができると規定していますが、議会に置いてはだめだと書いていません。総務省は、議会に置くことに消極的な解釈をしていますが、法の解釈権は総務省にあるものではありません。そこが、一般的に誤解されているところです。それぞれの自治体に解釈があっていいのです。もし、仮に、その解釈による運用で不利益が出て、訴訟になった場合は、裁判所がその判断をするというのが我が国の仕組みです。
現に、賛成討論で述べたように、議会に附属機関を設置しているところはあります。それが訴訟に発展していることはありません。
これも、賛成討論の中で述べましたが、執行機関に設置された附属機関が酷い内容であったことは、以前のブログで記述したと思いますが、「だったら議会を頼るしかないじゃないでしょう??」というのが請願者の純なる思いではないでしょうか。
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