6月議会報告その2(請願の審議)
請願の審議
5月臨時会で市民からの「土岐市核融合科学研究所における重水素実 験に関する請願」について審議をし、6月議会へ継続となっていました。5月臨時会の審議は、ほりいわお通信12で書きましたが、再度、後述しておきます。
請願の紹介議員は、私のほか、塚本議員、木村議員、桝谷 議員の4人です。
この請願は、地域住民の命そのもの に影響がある、極めて重要なものです。 請願は、総務・産業建設常任委員会へ付託さ れ、審査しましたが、議員も執行機関も情報不足であり、時間が必要であるということから継続審査となったものです。
また、5月臨時会の時点では、私は付託先の総務・産業建設常任委員会(総務委員会)の構成員でしたが、6月議会から厚生・文教常任委員会の方に移りましたので、傍聴という形で総務委員会に参加しました。
<6月9日の総務委員会>
・桜井議員から、「記述内容について、全面的に肯定することができないが、不安を払拭して欲しいという趣旨は理解できるので、趣旨採択ではどうか。」という提案があり、相原議員もそれに賛成する発言がありました。
・大野委員長が、趣旨採択に賛成の委員の挙手を求め、と発言しようとしたところ、急に、傍聴席の梅村議員・須藤議員が同じ会派の関戸議員に対し、ストップをかけるように騒ぎ出し、一時、休憩を求めて、打ち合わせを始めました。
・打ち合わせ後、関戸議員から、このままでは、趣旨採択に賛同できないこと、附帯決議又は意見書を付けるべきではないかという意見が出されました。
全員賛成を目指すという判断で、6月21日に持ち越しとなりました。
<6月21日の総務委員会>
・大野委員長から、関戸議員に対し、附帯決議や意見書の案はあるか、と聞いたところ、一言「なし」のみ。
・その後、趣旨採択の採決が行われ、全員賛成で趣旨採択となりました。
<6月22日の本会議>
委員長報告のあと、全員賛成で趣旨採択となりました。
<意見>
私は、この流れにおける創政会の傍聴席からの言動とそれに動かされた関戸議員の態度に疑問を感じます。
まず、5月臨時会からの継続審査であり、附帯決議や意見書を提案するのであれば、その腹案を持って意見を述べるべきではないでしょうか。
しかしながら、そもそも、私は、趣旨採択に附帯決議、ましてや意見書という手法はまったく馴染まないものであると考えています。「附帯決議」とは、通常、当局の議案を可決する際に、条件を付けるなどの議会の意思を表わすものとして行うものです。また、「意見書」とは、地方自治法第99条の規定に基づいたもので、「国または関係行政庁に対し、議会としての意見を提出するものです。市民の請願は、市民の発案であり、議会の意思を付け加えないと寄り添えないのであれば、不採択にすべきです。意見書であれば、なおさら、議会で一から作成して出すべきで、行為者が異なる点に注意が必要です。
自らの発言で後日会議を開くことになったわけです。議員は仕方ないとして、請願者も2度足を運ぶことになったわけです。附帯決議や意見書の提案をしておきながら、「なし」の一言で済ますのは、いかがなものでしょうか。1回目の発言は、何だったのでしょうか。当然、議事録を呼んだ一般市民の方も、何のことやらさっぱりわからないでしょうね。
更に付け加えて言うならば、このような議論を委員会で誰も発言しないことも変です。
<5月臨時会の記録>
1 岐阜県土岐市にある核融合科学研究所に おいて、平成 29 年 3 月 7 日より今後 9 年間に 渡る重水素ガスを用いたプラズマ実験が開始された。
2 この実験を容認した土岐市、可児市、瑞浪 市以外の自治体ではほとんど知られていない。
3 この実験で、放射性物質である中性子とトリチウムが発生する。
4 トリチウムは、回収できないものは空中に放出される。
5 日本の六ヶ所村再処理工場や世界の各国の放射性物質排出施設周辺で、住民に恐ろし い健康被害がもたらされている。
6 人体に取り込まれたトリチウムの量が増えるにしたがって、遺伝子が壊滅的ダメージ を受け、白血病やダウン症などの遺伝障害を 引き起こすことが明らかになってきている。
7 必ず起きると言われている南海トラフ巨 大地震が発生した場合などの対策マニュアル は未整備の状態である。よって、次のことを求めます。
① 影響を受ける可能性のある自治体の子供を 含む全ての市民に対し、この実験が確実に安全であることの証明を、当研究所に求め てください。
② この施設が南海トラフ巨大地震や外国から のミサイル攻撃などに遭ったとき又は爆発 事故が起きたときに、岩倉市民が受ける影 響を明らかにしてください。また、岩倉市 民に対しての防災マニュアルを整備してください。
議員からの意見
・岩倉市だけの問題ではない。愛知県に対し、意見書を出すような内容とすべきではないか。
・紹介議員は、現場施設を視察しているのか。
市当局
・この実験の内容のことを知らなかった。
・よって、万が一の事故の対応策についても、 現時点では、何ができるかわからない。
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